ピアノのお手入れとピアノのお話し

こんにちは♪
先日、ピアノの調律をしていただきました。

調律は1年に1回ですが、気になると1年経たずに調律をお願いすることもあります。
そして、半年に一度くらいにピアノの掃除もするようにしています。

 

ピアノの掃除は調律の前に

調律の前にピアノの掃除をしておくと、調律師さんにも気持ちよく調律をしていただけるし、掃除と調律が一気に終わるとその後の気分もとても気持ちがいいです。

私のピアノ教室にはグランドピアノが2台置いてあるので、夕方からのレッスンに間に合うように調律師さんには朝から来ていただき、午前に1台、お昼を挟んで午後に1台お願いしています。

 

ピアノのカバーとピアノの外側のお手入れ

この日は朝からお天気が良かったので、ピアノのカバーを外して外に干しました。
ピアノのカバーは普段は気が付いた時に風に当てるだけでもカラッとして十分だと思いますが、例えば匂いだったり、ほこりによる汚れだったり気になる場合はクリーニングに出されるといいと思います。

 

ピアノの外側は普段からこまめに掃除します。
クロスはピアノの外側用(塗装してある部分)と鍵盤用とに使い分けるようにして、外側用はさらにクリーナーをつけるクロスとクリーナーをつけずに乾拭きするクロスとに分けています。
クロスは汚れたらこまめに洗い、クロスがへたってきたらすぐに新しいものが使えるようにストックしています。

 

鏡面ツヤ出し塗装専用クリーナー
塗面についた手アカや汚れを取り除き美しい光沢に。
お手入れの後はホコリや手アカがつきにくくなり、付着しても乾拭きで楽にとれます。
普段のお手入れは乾拭きで、乾拭きしても効果が薄れてきたなと思ったらクリーナーを使って磨きます。

目安は・・・
クリーナーで磨いた後しばらくは乾拭きする時のクロスの滑りがとても良いです。
日が経つにつれだんだんクロスの滑りが鈍くなってきて手アカなどの汚れも取りづらくなってくるので、そうなったら再度クリーナーで磨くと良いと思います。

 

ピアノコンパウンド
用途は、”鏡面ツヤ出し塗装ピアノの塗装補修等、ペダルの錆、変色の除去”
と、してありますが私はペダルを磨く時にしか使っていません。
ペダルもそんなに頻繁に錆びないので1年に一度使うか使わないかくらいです。

コンパウンドはペダルを磨くにはとても便利ですが、ピアノの塗装面への使用となると扱い方が難しいです。
”塗装面の浅いスリ傷を復元する” と箱には書いてありますが、やらないほうがいいかもしれないです。
もしピアノについたスリ傷など気になる箇所がある場合は、一度お使いのピアノのメーカーに問い合わせをしてみるなどして専門の業者さんに相談される方がいいと思います。
調律の時に調律師さんに相談されてみるのもいいかもしれませんね。

 

ピアノの中のお手入れ

ピアノの中も毎日使っていると案外ホコリがたまってきます。

コレ。
ペンキなどを塗るときに使うハケです。
これが細かいところを掃除するのに助かります。
ただ、簡単に毛が抜けたりするようなものでは意味がないので、ホームセンターでしっかりとした作りのものを購入して使っています。

 

チューニングピンのピンとピンの間にはホコリがたまりやすいです。
掃除機の先端を使ってほこりを吸い込むようにしながら、ピンとピンの間をやさしくハケを滑らせるようにしてホコリを取り除きます。
掃除機は椅子の上に置いて、掃除機のホースや先端などがピアノに当たらないように気をつけます。

 

ダンパーの上にも細かいホコリが積もります。
掃除機の先端に向かってやさしくなでるようにしながらハケを滑らせると、ホコリが下に落ちることなくきれいに取り除くことができます。

 

フレームと赤いフェルトの間の部分もホコリがたまりやすいです。

 

調律の時でないとお掃除できない部分

滅多にないのですがたまにピアノのふたを開けている状態でふたの上に鉛筆が転がり、その鉛筆を取ろうとして鉛筆がピアノの中に入ってしまうことがあります。
そうなるともうふたを外さない限り鉛筆を取ることはできません。
初めてふたを外した時はドキドキで、外すことはできても今度ふたを取り付ける時はちょっとしたコツがあって難しいんですよね。
もしピアノの中に鉛筆や紙など入ってしまった場合、自信がない方はピアノを傷つけてしまう恐れもあるので無理をしないで調律師さんに連絡をする方が良いと思います。

ピアノのふたを外した状態です。

 

そしてグランドピアノは、ふた以外にも取り外すことができる部分があります。
でもそれは自分ではできないので、調律師さんがみえた時にお願いしてやっていただいてます。

鍵盤が写真のように手前に引き出されました。
鍵盤の部分から先はこのような構造になっています。

 

鍵盤が引き出された後のピアノの中です。
ここにもホコリが結構たまります。
なので調律の時にはいつも調理師さんにお願いして鍵盤を引き出してもらって、ハケでホコリをはらい、掃除機で吸い取ります。
ここまでピアノの掃除ができると次の調律までの間、また気持ちよくピアノを使えると思います。

ピアノの掃除。
例えばこのホコリを放置した状態が何年も続き、部屋の温度や湿度調整が不十分な環境にあった場合、ホコリが湿気を帯び、それが木材の部分にシミがついてしまう原因になったり、ピアノ線が錆びてきてしまったりする原因にもなってしまうことが考えられます。

わぁ~大変だなぁ~と思われるかもしれませんが、そんなに神経質になる必要はありません。
定期的な調律と掃除、合わせて適切な空調の管理で大切なピアノといつまでも長く一緒にいたいですね。
ピアノに適した空調についてはこちらにまとめてありますので是非参考にしてみてください。

 

ピアノのお話し

掃除とは関係ないのですが、せっかくなので・・・

 

ピアノの音が出る仕組み

引き出された鍵盤を横から見るとこんな構造になっています。
何度見てもこの構造は本当にすごいなぁと思います。

 

簡単に説明すると、鍵盤を押さえると写真のようにハンマーが持ち上がり、ハンマーの先端の部分が上方に張ってある弦を打って、その弦が振動して音が出る仕組みです。(この仕組みをアクションと言います)
写真で見ると分かりづらいと思いますが、1つの音を出すアクションにつき細かくてたくさんのパーツが使われ、とても精巧にできています。
これがピアノの鍵盤88鍵分作られていることになります。
このアクションの操作をどうするかによってピアノからはいろんな音色が生まれます。

 

鍵盤を押さえたときにハンマーが持ち上がり、弦を打ったところです。
奥の方に白いハンマーが一つだけ持ち上がっているのが見えますね。
ハンマーが上方にある弦を下から打ったと同時に弦の上方にあるダンパーが上に上がります。
鍵盤を押さえている間はこのダンパーはずっと上に上がっている状態です。
そして鍵盤を離すとダンパーが下がり、弦の振動を抑え音が消えます。
鍵盤を押す時と同様、鍵盤を離す時もその離し方によって音の消え方は様々です。

このような行程を経て音が出たり、消えたりしてピアノは演奏されるのです。
その他にも必要に応じてダンパーペダル、ソステヌートペダル、シフトペダルの使用によって様々な表情をつけることができます。

 

ピアノが習い事として良いとされている訳

このようにピアノの演奏をするには、どのように体を使ったったら自分の目指す音が出るのかを常に頭で考えることになります。
そうなるとピアノは指で鍵盤を押さえると簡単に音は出ますが、それだけではなく指はもちろん、腕、肩、背中、腰、脚、足、そして頭や首・・・
すなわち体全体を意識するということになります。

よく ”ピアノは情操教育に良い” と言われますが、それはこういったことを日々訓練しながら自分の理想とする音楽を表現することを指すのだと思います。

初めてピアノを習われる生徒さんの親御さんから必ず「やっぱり電子ピアノよりもアコースティックピアノの方がいいですか?」という相談を受けます。
住宅事情や予算などの問題もありますので、「絶対にアコースティックにしてください!」とは言いません。
前述したようにアコースティックピアノの方がどうして良いのかのお話しは必ずさせていただいています。

ピアノは決して安いものではないので簡単に決めることはできないのは当然のことです。
「長く続けるかどうか分からないので、まずは電子ピアノで」とおっしゃる方もみえます。
このような考え方もありだと思います。

でも別の考え方をしてみると・・・
美しい音を作り出すことを身につけることができる貴重な成長段階にある大切な時期が、ただ電子ピアノの鍵盤を押さえることだけで過ぎていってしまう・・・
たとえ長く続けなかったとしても身につけたものというのは無駄ではないような気がします。

どんなことでも何に重きをおいて考えるかはそれぞれなので、”これが正しい” とは言い切れないですが。

少なくとも私は小さい子供の頃からピアノで練習することができて本当に良かったなと思っています。

 

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