バイエル50番

こんにちは。
今日はバイエル50番を見ていこうと思います。

バイエル50番

【練習の前に確認しておきたいこと】
・4分の3拍子
・Comodo

右手の5本の指をよく観察してみよう

5本の指をじっくりと眺めたことはありますか?
自分の手や指をじっくりと眺めるなんてことはないですよね。

普段何気に使っている指ですが、指が何かの動作をしているときにそれぞれの指がどんな動きをしているのか意識して見ていると、それぞれの指は役割を持って動いていることが分かります。

例えば、親指。
親指は他の4本の指よりも関節の数が一つ少ないです。
そして他の4本の指よりも違う向きになっていて、5本ある指の中でも特別な感じがします。

親指は指の中で一番太くて安定して力を入れやすいので壁に画びょうを刺す時などは親指を使っていると思います。

壁に画びょうを刺すのと似たような動作であっても、玄関のインターホンを押す時には人差し指を使います。
画びょうを刺すほど力は要らないですもんね(笑)

このようにどれか1本の指単独で何かの動作をする場合は、親指や人差し指を使うことが多いですね。

その親指と人差し指がコンビを組めば、細かいものをつまんだりすることができます。
このコンビがメインになって中指、薬指、小指が支えのような役割になったり、バランスをとるような役割になったりして鉛筆や箸を持つことができたり、ひもを結んだり、人間の様々な動作を可能にしているように思います。

日常生活で何かをするとき。
どの指を使って、その指をどのように使っているのか、指のことを意識してみると、ピアノを弾くときに何か役に立つことがあるかもしれません。

右手の練習

いきなり5本の指の話からになり、なんで?って思われたかもしれません。
ピアノの練習をするときにはいつも指の動きを意識しながら練習すると思いますが、50番の右手を練習するときにはそのことを特に意識して練習する必要があると思ったからです。

50番の右手の音の動きを見てみましょう。
1、5、13、17小節・・・ドレドレドレ
2、6、14、18小節・・・ミファミファミファ
3、15小節・・・レミレミレミ

これらはどれも隣り合った2つの指を使って弾きます。
試しに(ピアノを使わずに)ドレドレドレを弾く1番と2番の指を交互に動かしてみましょう。
次は、ミファミファミファを弾く3番と4番の指。
次は、レミレミレミを弾く2番と3番の指。

どうですか?
1番と2番、2番と3番は動かしやすいと思います。
それに比べると、3番と4番の指は少し動きが鈍いような感じがしませんか?

今度は1小節目の右手をピアノの鍵盤で実際に弾いてみましょう。
1番と2番の指は動かしやすいですが、ドの音とレの音はどのように聴こえてきますか?

先ほどお話した指の話を思い出してみてください。
5本の指の中で力が入りやすくて強い親指。
その力加減に気をつけながらドの音とレの音、2つの音が同じように聴こえるようにコントロールできているでしょうか。

2小節目、3番と4番の指で弾いてみます。
3番と4番で弾くミの音とファの音はどのように聴こえてくるでしょうか。
指が動かしにくいことが原因となり、聴こえてくる音がなめらかになっていないかもしれません。
もしそうであれば、指に無理な力を入れないように気をつけながら音がなめらかになって聴こえるようになるまで何度も弾いてみる必要があります。

3小節目、2番と3番の指で弾いてみます。
自然に力を抜ている状態で指を鍵盤に指をおいたとき、指は緩やにカーブしている形になっていると思います。
その状態からいざ鍵盤を押さえると、手全体の形が変わってしまう子がいます。
例えば手首がグッと下がってしまったり、指の一番先端の関節である第一関節が反対に反ってしまう場合が多いです。

2番と3番は動かしやすい組み合わせですが、そのような手や指の形で弾いた場合、この2つの音をなめらかに弾くには程遠くなってしまいます。
自然な丸い手の形を作ったら、その形を変えてしまわないように手の形や指の形に気をつけながら2つの音がなめらかに聴こえるように何度も弾いてみます。

それから、2番と3番を動かしている時に1番の指が鍵盤の下に落ちてしまっている子もよくいます。
1番の指は使いませんがドの鍵盤の上にのせておくことも大切なことです。

1小節目、2小節目、3小節目の右手はどれも2つの音が交互に繰り返されているだけの形です。
だから一見、簡単そうに見えますがどの小節も同じように音が聴こえてきているかということに気をつけながら弾いてみると結構難しいです。
理由は前述した通り、どの小節も違う指同士のペアで弾くからです。

聴こえてくる音をよく聴きながら、極端に大きな音になっている箇所はないか、反対に小さな音になっている箇所はないか、全体的になめらかに聴こえているか。
”それぞれの指の感覚に集中しながら” 何度も弾いていると、それぞれの指は力加減をコントロールするようになってきます。

それぞれの指の感覚に集中しながら。
これは大切なことだと思います。
ただ何気に2つの指を動かすのではなく、いま何番の指と何番の指が動いているのか(動かしているのか)ということを強く意識して、この指は動かしやすい、とか、この指になるとどうなってしまうのか、など感じながら弾くということです。


同じ形が1小節目、2小節目、3小節目と続いて、4小節目はレミソファミレと、山の形になっています。
一番初めのレの音で力を入れないようにして、一番高いソの音に向かうように(ソの音に向かって少しだけクレッシェンドするような感じ)すると弾きやすく、聴こえてくる音のバランスも良いと思います。

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左手の練習

8、10、12、20小節目以外はドミソかシレソの音です。
このドミソとシレソの音はまず和音にして交互に弾いてみます。
ドミソの和音からシレソの和音に移るとき、シレソの和音からドミソの和音に移るとき、それぞれ指がどのように移動しているか。
まず、その指の動きを覚えます。
指の動きを覚えたら、指を見なくてもそれが弾けるようにするとさらに良いです。
指の動きを覚えたら楽譜通りに弾いてみます。

この練習は46番の左手の練習と同じです。

そして、左手を始めから最後まで通して弾くときに、8、10、12、20小節目の8分音符の音がドミソやシレソの音よりも大きくなってしまわないように気をつけます。

8分音符の音が大きくなってしまう原因は力が入ってしまうからだと思います。
ドミソやシレソの音を弾いている時と同じ力加減で、むしろそれよりも若干力を緩めるような感じで弾くときれいに仕上がると思います。

両手の練習

右手、左手、どちらか一方だけに気をとらわれているとどちらか一方がぎこちなくなってしまうと思います。

右手も左手もそれぞれなめらかに聴こえているか、その他にもメロディーと伴奏のバランスなど、音をよく聴きながら両手で何度も弾きこんであげることが大切です。

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