バイエル47番

こんにちは。
今日はバイエル47番を見ていこうと思います。

バイエル47番

【練習の前に確認しておきたいこと】

・ハ長調
・4分の4拍子
・Moderato

左手の指を鍵盤にどう置くか

始めから最後までの左手の音を見てみると、使われているのは「ソラシドミ」の5つの音です。
であれば、左手は鍵盤のソラシドミに54321の指を置いて弾き始めると良いのかもしれません。

でも、もう少し楽譜をよく見てみると1番の指で弾くミの音は4小節目に一度出てくるだけです。

なので左手はソラシドレに54321の指を置いて弾き始め、4小節目の3、4拍目の「ドミドソ」のところで1の指を少し開くようにして弾いてあげるのが良いかと思います。

それを忘れてしまうと 「ドミドソ」を「ドドソ」と、間違えて弾いてしまうことになるので、ここの箇所は気を付けるようにします。
「ドドソ」と、間違えてしまう生徒さんが結構多いです。

そこの箇所さえ気を付けることができたら、あとはずっとソラシドレに54321の指をのせておけば左手は最後まで弾いていくことができます。


その他気をつけるところ

  • 右手の音のつぶをそろえる
  • 右手の2分音符の長さが短くなってしまわないように、その際ブレスをタイミングよくとって次のフレーズへ入っていくように。
  • 左手はスラーとタイを見間違えないように

これらは、46番でお話したことと同じです。
47番の左手のタイがついている箇所のリズムは46番の右手に出てくるタイがついた箇所のリズムと全く同じです。
リズムがとりずらい場合は46番の記事で書いていますので参考にしてみてください。


演奏するときのテンポ

46番と47番はタイのついたリズムが同じだったり、右手のメロディーのリズムに同じ箇所があったり、似ているところがいくつかあります。
拍子も同じ4分の4拍子です。
でも、46番には ”Comodo”、47番には ”Moderato” と指示があります。
これはどのように違うのでしょうか。

Moderato(モデラート)はバイエルでもよく見かける楽曲のテンポを指定する楽語で、「中くらいの速度で」という意味です。
4拍子をいろいろなテンポで弾いてみて速くも遅くも感じられない、その曲にふさわしいテンポを選んでいくと良いと思います。

では、Comodo(コモド)とはどんなテンポで演奏したら良いのでしょうか。
新音楽辞典(音楽之友社)で調べてみると次のように書いてありました。

Comodo・・・気楽に、適当な速度で気持ちよく

新音楽辞典 / 音楽之友社 より引用

”適当な速度” って、どんな速度?
って思っちゃいますよね。
私が思うに、演奏している人もそれを聴いている人も心地よく感じられるテンポなのだと思います。

言葉の解釈は難しいですよね。
バイエルは様々な出版社から出ていますが、カワイ出版のバイエルではComodo(いそがないで)と、書いてあります。
これは決して ”ゆっくり弾く” という意味ではなく、やはり、”適当な速度で” の意味に準じているのだと思います。

46番の場合、あまりゆっくり弾いてしまうと左手のアルベルティバスの流れが悪くなってしまうだけではなく、右手の8分音符の流れも悪く、重たい印象になってしまいます。

例えば46番と47番のテンポを比較した場合、46番よりも47番の方が速いテンポで弾く生徒さんが多いです。
私は46番よりも47番の方がゆったりとしていると思うのですが、なぜか47番を弾くときにModeratoとは感じないくらいにテンポが速くなってしまうのは不思議です。
47番のModeratoは左手の2分音符の長さを十分に響かせて、むしろゆっくりめのModeratoでもいいんじゃないかなと思ったりもします。

これはあくまでも私が個人的に思ったことなのですが、みなさんはどうお感じになられるでしょうか。
同じ4分の4拍子の46番と47番。
いろんなテンポで弾き比べてみるのもいいかもしれませんね。

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