バイエル49番

こんにちは。
今日はバイエル49番を見ていこうと思います。

バイエル49番

【練習の前に確認しておきたいこと】

・4分の3拍子
・Allegretto

曲の形式を確認してみましょう

始めから最後まで見てみると、4小節ずつのまとまりになっていることが分かります。
a → 1小節~4小節
a’ → 5小節~8小節
b → 9小節~12小節
b → 13小節~16小節
a → 17小節~20小節
a” → 21小節~24小節

その4小節ずつのまとまりは、大きく3つに分けることができます。
A → aa’(1小節~8小節)
B → bb(9小節~16小節)
A → aa”(17小節~24小節)

このような形でできているものを3部形式と言います。
練習の前に曲がどのようにできているのかを考えながら、楽譜にAやaなどの記号を書き込んでおくことや理解することは演奏する際に大切なことだと思います。
また、形式を理解するということは練習を効率化できるメリットもあります。

左手の練習

左手の音は46番や48番と同じように、まず和音にして手のポジション移動の練習をしてから譜面通りに弾くようにすると、手がどのように動いているかをきちんと把握でき、ミスタッチにもなりにくくなります。

和音にしてから譜面通りに弾く練習の仕方は46番の記事で詳しく書いています。

46番と48番の左手に出てくる和音はドミソ(Ⅰの和音)とシレソ(Ⅴの和音)の2種類でしたが、今回の49番では新しい和音が出てきています。

どこに新しい和音が出てくるのか見てみましょう。
まず、Aの部分を見てみると出てくる和音はドミソとシレソです。

では、Bの部分。
出てきましたね。
新しくドファラという和音が出てきています。
ドファラはⅣの和音と言います。

【Aの左手練習】
46番での練習を思い出しながら ドミソとシレソの和音を交互に、指が迷うことなく弾けるようになるまで練習します。

【Bの左手練習】
ドファラとドミソの和音を交互に、指が迷うことなく弾けるようになるまで練習します。

【楽譜通りに弾いてみる】
使う指によって余分なアクセントなどがついたりしないように、なめらかに。
手は迷うことなく必要最小限の動きにとどめることも忘れないように気をつけながら 1、2小節ほど先を見ながら左手を始めから最後まで弾いてみます。

一番最後の24小節目は8分音符でドミソミドとなっていますが、手のポジションはドミソです。

ただ、8分音符になって音の並び方も変わっているので、そのことに抵抗を感じて手に力が入ってしまい、ここの部分だけ音量か大きくなってしまったり、なめらかさがなくなってしまいがちです。

手のポジションは同じ。
音の並び方が少し変わり、1拍に2つずつの音をなめらかに入れるだけ。

と、少し自分の中で整理をしてから弾くようにすると上手くいくと思います。

右手の音の並び方を見てみよう

右手は最後の2小節を除いて、すべて2小節ずつのスラーのまとまりになっていてそのすべてが同じリズムです。

2小節ずつのスラーで同じリズム、数えてみたら11個ありました。
11個を見てみると下の5種類になり、それぞれ音の並び方が少し違っているのが分かります。

※ ”順次進行” の意味はコチラ

音の並び方に注意をそそぎながら①から⑤まで弾いてみると、リズムは同じなのに、音の並び方によってそれぞれ違った表情が感じられるのが分かります。

右手は同じリズムを淡々と弾いていくのではなく、音の並び方から表情を感じとって弾くことが大切なことだと思います。

音の捉え方を工夫してみよう

前述したように、右手は少しずつ音の並び方が違う5種類の形からできていますが、例えば④の形のファソファミレミをファソファミレと、間違えてしまったりすることがあります。

このような間違いは、大抵一つ一つの音に力を込めて弾いている子によく見られます。
一つ一つの音に力を込めて弾いているということは、その都度一つ一つの音を読んで弾いている可能性が高いと思います。
また、一つ一つの音を読みながら弾く作業はスラー(なめらかに演奏する)に程遠い弾き方になってしまいます。

このことは、本の音読に例えるとわかりやすいと思います。

A「むかしむかし あるところに」

B「む か し む か し あ る と こ ろ に」

小さな子がたどたどしく一生懸命に本を読んでいるあの姿は、なんともかわいいですよね。
ひらがなを覚えたて、もしくは覚えている最中の3~4歳の小さな子はBの読み方になると思います。

文章の内容を考えて読んだり、抑揚をつけて読むといったことはなく、書いてある一つ一つの文字を読むことだけがメインであることがほとんどです。
でも、だんだん成長するにつれて言葉のまとまりをあらかじめ1つと捉えて「むかしむかし」となめらかに読むことができるようになっていきます。

Aの読み方とBの読み方の違いは文字を見るときの ”目の動き” だと思います。
Bの場合は「む」の一文字を見て「む」と読み、「か」の一文字を見て「か」と読む。
Aの場合は「むかしむかし」のひとまとまりになった文字列を見てから「むかしむかし」と読む。

それから、Aの読み方とBの読み方では声の発し方にも違いがあると思います。
Bの場合は、一つ一つ力を込めたような発声で読んでいると思います。
そうですよね、一つ一つの文字を一生懸命に読んでいるのですから。
Aの場合はひとまとまりで捉えているのでなめらかな発声になっていて、決して途中で息を吸うといったこともないと思います。

いかがでしたでしょうか。
本の音読に例えてみると、とてもよく分かるのではないでしょうか。

右手の練習

前述した本の音読に当てはめて右手の練習をしてみましょう。

右手を鍵盤のドレミファソの上に準備します。
まずスラーのかかった始めの1、2小節目のまとまりだけを弾いてみます。
弾く前には、音がどのように並んでいるのかを必ず確認してから弾くようにします。

確認している時に1つでも迷う音があったりしたら面倒でもすぐに弾くことはしないで、 自分の中ですべての音が把握できるまでじっくりと並んでいる音を見て考えることが大切です。

1、2小節目ができたら今度は3、4小節目のまとまりだけをさらいます。
このようにして2小節弾いたら、いったん止まって次の2小節を確認してから弾くという練習をします。

③の形は一度しか出てきませんが、他の①②④⑤と違い、少し気をつけなければいけないことがあります。

③の形は、レレミファソファと弾くのですが、同じ音を2回弾くので始めのレの音をはねてしまいがちになります。
始めのレの音ははねることのないようにして次のレの音に入るように気をつけます。



一番最後の23、24小節だけはリズムが違いますが、音の並び方に気をつけながら先ほどと同じように2小節をさらうようにします。

2小節ずつのまとまりが弾けるようになったら、始めから最後まで通して弾いてみます。

2小節ずつ止まりながらの練習は時間がかかると思うかもしれません。
でも、それをしないでいきなり一つ一つの音を読みながら始めから最後までを通して弾く練習をした場合、何回弾いても間違える箇所は大抵決まってきます。
この状態を何回も繰り返すことに時間を使うよりも、ずっと効率が良いと思います。


両手の練習

片手ずつ練習したことを思い出しながら両手にしてみます。
右手はメロディー、左手は伴奏、両手にしたときに左手の伴奏がやかましくならないように、右手と左手の音量のバランスに気をつけながら弾いてみてください。

バイエルでは強弱記号が出てくるのが53番からとなっています。
なので49番には強弱記号が何も記されていません。

49番に強弱記号をつけるとしたらどんな風につけますか?
右手の音の並び方からいろんな表情を感じとり、どんな強弱記号をつけたらこの曲にふさわしいのか、いろんな音量で弾いてみるのも楽しそうですね。

それから、テンポのところにAllegretto(速めに)とあります。
右手も左手も迷うことなく弾けるようになるまでは、テンポを無理に速める必要はないと思います。

初めのうちは、いろいろなことに気をつけることができるテンポでいいと思います。
慣れてきたら少しずつテンポを速めていきますが、その時に最後の23、24小節だけがテンポが乱れがち(今までよりも遅くなってしまう)になってしまうと思います。

これはメトロノームを使って実際に合わせてみると、よく分かります。
最後のところだけメトロノームが速く感じてしまうのは、そのテンポで弾けていないということです。

右手と左手に出てくる8分音符は力を入れて弾いてしまうと、8分音符のところだけが音量が大きくなり目立ちすぎてバランスが悪いだけでなく、力を入れてしまうことによってなめらかさがなくなり、テンポも遅れていってしまいます。

8分音符のまとまりを1つと捉えて、4分音符を弾いている時の音量よりも極端に大きくなってしまわないように音量のバランスをよく聴きながら、余分な力を入れないようにして根気よくメトロノームに合わせて何度も弾いてみてください。

右手、左手、両手と繰り返し練習すると良いと思います。

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