子どもたちが楽しく練習できるように ~ピアノを教えることよりも大切なこと~

こんにちは♪

4月も今日で終わりですね。
子どもたちは、進学や進級で新しい環境にもそろそろ慣れてきた頃かなと思います。

いろんな子がいます。
新しい環境にもすぐになじんでいける子、苦手な子・・・

「今日は学校楽しかった?」
「今日はどんな給食だった?おいしかった?」
「○○ちゃんは学校で何の時間が一番好き?」
「もうすぐ遠足だね。どこに行くの?」

また、学校以外の話でも

「昨日のお休みは何してた?」
「最近流行っている遊びはどういうの?」
「今日のお洋服、かわいいね。○○ちゃんが選んだの?」

などなど・・・

レッスンではそんな会話を少しだけするようにしています。
そんなことよりもピアノのことを一つでも多く教えてもらいたい。
と、親御さんは思われるかもしれませんね。

 

コミュニケーションはピアノを教えることよりも優先すべきこと。

ピアノを教える。

ピアノを教えるということは、生徒さんにピアノに関することを教えてあげることです。
でも、こちらからピアノに関することや改善点などアドバイスするだけでなく、生徒さんの考えや思うこと、感じたことなどを話してもらうことも大切なことです。

こちらが教えることや話すことのみが一方通行になってしまわないように、生徒さんの方からも話すことができるようにすることによって、生徒さんはどんなことにつまずいているのか、どんなことを教えてあげたらよいのかという手がかりに繋がることが多いからです。

「今日は上手く弾けるかな」
「今週はあまり練習ができなかった・・・どうしよう」
「あの難しかったところ、今日もまだできるようになっていない」
「ここが分からない。でも今さら聞けないなぁ・・・」

それでなくても子どもは多少の緊張や不安をもって教室に来ていると思います。

学校での話などの日常会話でコミュニケーションを深め、話しやすい雰囲気を作る。
笑いを絶やさないように、緊張感や不安感をほぐす。

これはピアノを教えてあげることよりもまず優先するべきことのような気がします。

そして、一言。
「今さら聞けないと思うようなことでも、どんなことでも聞いていいんだよ。○○ちゃんが、覚えるまで何回でも教えてあげるのが先生の役目なんだから。」
と、いつも子どもに言うようにしています。

そうすることで子どもは、レッスンの中でも思うことや感じたことなどを積極的に話しやすくなると思います。

 

子どもの心情を理解してあげること。

「本当は練習すればできる。でも今週はあまり練習する気になれなかった。」
練習する気になれなかった理由はいろいろなものが関係していると思いますが、こんな思いになったこと、誰でも一度や二度ありますよね。

「うちの子はやる時はやるんですが、やる時とやらない時の差が激しくて・・・」
よく親御さんがおっしゃることの一つです。

練習の習慣づけをすることはとても大切なことです。
でも、波があるのが子どもだと思います。
だって、考えてもみてください。
大人の私たちだって何かをする時に、今日はやる気がしないなという日、ありますよね^^;

そして、そんな日が続いた状態で「ここができていない」など、自分でも分かっていることを相手から指摘されて気分が悪くなった経験があるのではないでしょうか。

コミュニケーションを何年も重ねてきてその子の様子を見ていると、何かにつまづいて弾けていないのではなく、ただ単に練習していないから弾けていないということが分かってしまう時もあります。
そして、今週はこんなことがあったとか練習できなかった理由をいろいろと話す子もいます。
そんな時は「そっか。今週は大変だったんだね。それでは練習もできなかったね。」と、逃げ道を少しだけ作ってあげることも必要なことだと思います。

練習できなかったことに対して、「ピアノは練習しないと上手くなりません。」と言うのは簡単なことです。
時と場合によっては、私もそんな風に子どもに言う時があります。
でも、それさえ言えば子どもは練習するようになるでしょうか。
今までの経験上、練習するようになる子はまずいないと思います。

こちらから一方的にそれを言っても、子どもに聞き入れる体勢ができていないからです。

聞き入れる体勢と言うのは、適度なコミュニケーションがあり、こちらが理解を示してあげることで出来上がるもので、これは別の言葉を使うならば ”信頼関係” とも言えると思います。

理解を示してあげることによって子どもはこちらの言うことを聞き入れるようになり、そんな繰り返しを重ねながら、子どもは成長していくのではないでしょうか。

さっきから偉そうなことばかり語っていますが(笑)
私自身、子どもの頃にそう感じたことが多々あるからです。

練習が思うようにできなかった時は、レッスンに行く足取りが本当に重たかったのを今でも覚えています。

本当はこの部分は練習すればできるという自信があるのに、その練習ができていなかったために先生からダメ出しをされてしまう。
なんとも言えない気分になってしまいます。
そして、そのダメ出しで更に練習への意欲が薄れていってしまう・・・

この繰り返しが続くのは危険です。
このようなくり返しでも耐えていけるメンタルを持った子であれば別なのかもしれませんが。

講師が、”自分が子どもの頃はこうだった” と、自分の時と同じように教えてはいけないケースもあるということです。

 

練習できる環境よりも、もっと大切なこと。

24時間いつでも練習ができるように施工された部屋にピアノが置いてあり・・・
夢のようですね(笑)

親御さんは、住宅事情や予算の問題など様々な条件の中、ピアノが弾けるようになって欲しいという思いでピアノ教室にお子さんを通わせていらっしゃると思います。

確かにピアノが練習できる環境作りは大切なことだと思います。
では、その夢のようないつでも練習ができる部屋とピアノがあれば誰でもピアノが上手くなっていくのでしょうか。
分かりきったことを言ってしまいました。

そうではないですよね。

【生徒さん】【生徒さんの家族】【講師】

私はこの3つがきれいな三角形を保っていくことがとても大切なことだと思っています。
3つある三角形の辺。
これがどれも滞ることなく ”行き来” している状態があって初めて子どもは安心して練習する気持ちになれるのだと思います。

断言します。
これは ”行き” だけでも ”来” だけでもダメです。
大切なのは ”行き来” しているということです。

いつも自分自身に言い聞かせていることです。

 

最後に・・・

明日から5月。
子どもたちは新しい環境に慣れてきたものの、今まで緊張していた気持ちが少し和らぎその反動で疲れが出てくるのもこの時期かと思います。

毎日楽しく学校に行っていると思っていても、子どもなりに何か不安を抱えている場合もあります。

ピアノの練習だけに限らず勉強も運動も全て、その子なりに体も心も元気であって初めて取り組むことができるのだと思います。
それにはいつも気にかけてあげること、理解を示してあげること。

子どもたちが楽しく練習することができるように。
コミュニケーションをはかりながら、一緒にがんばっていきたいです(^v^)

 

子どもたちが楽しく練習できるように ~ピアノを教えることよりも大切なこと~” に対して2件のコメントがあります。

  1. バカワイン より:

    こんばんは。
    うちの子もピアノを習ってますが、先生がどのような考えで子どもと接してるかお話ししたことがありません。
    Emiさんのように、子どもの逃げ道や楽しみを見いだしてくれる先生なら、親御さんは嬉しいでしょうね♪

    1. pianodiary より:

      ワインさん、こんばんは。

      ワインさんのお子さん、そういえばもうそろそろピアノを習い始めて1年くらいになる頃でしょうか。
      がんばっていますか?

      先生の方針にもよるかと思いますが、もしお子さんのレッスンを見学することが可能なのであれば、そこでお子さんの様子を見ることもできますし、ちょっとしたタイミングで先生とお話しすることもできるかもしれませんね(^v^)

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