発表会に参加するということ

こんにちは♪

私の運営するピアノ教室では1年に2回夏と冬に発表会を開催しています。
そして先日、夏の発表会が無事終わりました。
”発表会に参加する” というのはどういうことなのか。
発表会に参加することへの意味や考え方など、私なりに思ったことや実際にあったことなど、お話ししたいと思います。

 

発表会でしか見ることのできない子どもたちの表情

当たり前のことですが、子どもたちはピアノだけをやっているわけではありません。
月曜日から金曜日までは一日学校へ行き、学校から帰れば宿題があり、その他にもピアノ以外の習い事もあったりします。
そして、毎日元気に過ごしているかと言えばそんな時ばかりではありません。
また、体は元気であってもピアノの練習に気分がのらない日もあったりすることでしょう。
そんな中、春休みあたりから発表会の曲を決めてがんばって練習してきました。

発表会当日。
舞台袖で自分の演奏の順番を待っている時の子どもの表情。
いつもはレッスンで楽しい話をたくさんしてくれるのに、この時ばかりは口数も少なくまるで別人のよう。
微笑んではいてもどこか真剣な緊張感のある表情。
この時にしか見ることのできない貴重な表情です。

そして、私は小さな肩に両手をのせて ”がんばってね” と、舞台に送り出してあげます。
舞台袖から一生懸命演奏している子どもの背中を見ながら、あんなこともあったな、こんなこともあったなと今までのレッスンの中でのことが思い出されてきます。

演奏が終わって舞台袖に向って歩いてくる子どもの表情も大好きです。
一つのことを成し遂げた達成感に満ちた子どもの目はとてもキラキラとして、そしてどこか肩の力がスーっと抜けたような感じもします。

 

努力の形はみんな違う

前述したように子どもたちはピアノだけをやっているわけではありません。
ピアノの他には学校の勉強や習い事があり、毎日を忙しく過ごしています。
また、”ピアノに対する思い” というのもそれぞれです。

よって、”努力の形” というのも様々です。
その曲が求めるものを一つでも多く達成しようと努力を重ねれば、曲の完成度は上がっていくでしょう。
反対に、発表会の日までに暗譜でなんとか弾けるようになればいいと思っている子もいます。
ピアノを教える指導者としては、練習することの大切さは伝え続けるべきだと思います。
でも、それも生徒さんの性格などによって伝え方を工夫したりする必要があります。
生徒さんの性格によっては、こちらが求めすぎてもいけない場合があるということです。

決してその子を見放しているというわけではありません。
その子にできる努力の形をこちらが理解し、それを認めてあげるということが大切で、それが今後のモチベーションにつながっていくのだと思っています。

30人の子がいたとしたら、30通りの努力の形があるのです。

私は子どもとの日常会話はなるべく絶やさないようにしています。
その日頃の会話の中からも、その子がやれるべき努力の形というのは比例していると感じることが多いです。

それでも、やはり ”発表会” という目標に向かって努力をしなければならない事実に変わりはなく、状態や状況に応じて雷が落ちることもありますが(笑)

”素晴らしい演奏ができた”
確かに素敵なことです。

でも、それよりも一つのことを成し遂げる。
努力の形はそれぞれ違い、その子なりの努力を一番に認めてあげることが大切なことだと思っています。

 

刺激を受けること

発表会では他の子の演奏を聴くことも大切なことです。
子どもたちは他の子の演奏を聴いて、何かしら感じていると思います。

”私もあんな風に弾けるようになりたいな” ”今度はこんな曲が弾いてみたいな” など、他の子の演奏を聴いて刺激を受け、発表会が終わった直後のレッスンで「私、今度の発表会では○○の曲が弾きたい!」と、言ってくる子もいます。

発表会で他の子の演奏を聴いて、練習へのモチベーションが上がっていくような刺激を受けることができるのはとても良いことですね。

時たま耳にすることがあるのですが・・・
「○○ちゃんすごいね。上手だね!」
他のお子さんに、このように言ってあげることはとても良いことです。
でも、その時に自分のお子さんが傍にいる場合には慎むべきだと思います。

これでは刺激を受けるどころか、(おおげさな言い方かもしれませんが)子どもは自分のこれまでの努力を全否定されたような気持になってしまい、練習へのモチベーションは下がってしまいます。
子どもの心はとってもデリケートです。

前述したように、”その子にできる努力の形” というものがあって、その子が満足できたのであれば「?」と、思ったとしてもまずはそれで良しなのです。
そして、もし発表会で何かしらの刺激を受けたら自然とその努力の形に変化が起きるはずです。

”やる気のスイッチ” というのは本人が気がついた時に本人によって押されるのであって、周りの誰かが押すことはできず、また無理矢理押すこともできないのです。

家族や指導者はそのスイッチが押されるように上手く導いてあげるべきなのだと思います。

 

発表会には絶対に参加するべき?

発表会は努力することを学んだり、達成感を味わえたり、新しい収穫があったり・・・
良いことばかりを書いてきましたが、では発表会には絶対に参加する方良いのでしょうか。

発表会に参加することによって得られるメリットはたくさんありますが、参加を見送った方が良い場合もあると思います。

例えば、受験生の子。
発表会には毎年参加している中学3年生の子なのですが、「今年も発表会に参加する!」と、がんばって練習をしていました。
でも、発表会の1か月くらい前になって「やっぱり今年の発表会はやめておく。」と言って、参加を見送りました。
そのことを私に言うのにとても緊張していたみたいです。
そして、途中で参加をやめなければならないという今の自分の現実にどこか悔しさを感じるようにも見えました。

いくら頑張り屋さんであっても、いくつものことを極めるなんてことには限界があります。
ましてや中途半端な状態を好まない性格の子であればなおさら。

子どもが成長していく中には何かをがんばらなければいけない時期、やりたいことややるべきことがいくつかある中で一番に優先させないといけないものがある時期というのがあります。
そんな時には、今自分が一番優先させないといけないものをがんばって欲しいと思います。

彼女は発表会に参加することを見送ったことによって、いい意味で楽になり、気持ちに余裕ができた状態で一番優先すべきものに集中することができることでしょう。
これは ”心の健康” にも関係してくるのではないかと思います。

今回見送ってしまった発表会の曲。
「この曲を、来年の発表会で絶対に弾きたい!」と、今は少しずつですが彼女のペースでがんばって練習を続けています。
来年がとても楽しみです。

 

最後に・・・

発表会が終わり、また新たにレッスンが始まりました。
みんなそれぞれの ”努力の形” があって、みんなそれぞれにまた一歩成長したと思います。

今度は12月に開催する冬の発表会があります。
みんなそれぞれの ”努力の形” をまた応援していきたいと思っています。

 

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