夏の発表会に向けて

こんにちは♪

毎日の子どもたちとのレッスン。
レッスンの中ではピアノのこと以外にもいろんなことを話します。

最近多いのが「あと○日学校に行ったら春休みだよ、うれしいな~」と、多くの子が話してくれます。

 

「春休み。そうだね、先生も子どものとき春休みが一番好きだったよ。だって、宿題がないもんね^^;」

「私も春休みは宿題がないから好き!」と、会話も元気にはずみます。

そして、

「そうだ!春休みは宿題がないからその分ピアノの練習がたくさんできるねっ♪」と私が言うと、

「・・・・」

あれ?静かになった(笑)

子どもと一緒に大笑いしています。

毎日忙しくがんばっている子どもたち。
春休みは学校の宿題がない分、少しくらいはのびのびと遊ばせてあげるのもいいのかもしれませんね(^v^)

 

夏の発表会に向けて、春休みに少しでも多く練習できるように

私の教室では年に2回、夏の発表会冬の発表会を開催しています。
先々月の1月に冬の発表会があり、次回は7月に予定している夏の発表会です。

早い子は2月の中旬頃から発表会に弾く曲目を決めています。
そして遅くても3月の中旬、春休みに入る前には全員が曲目を決めることができるように。
そうです、春休みの間に少しでも多く譜読みを進めてほしいと思っているからです。

発表会で演奏する曲目は、その子が弾きたい曲を優先させるようにしていて、自分のいつものペースに合わせて無理なく弾くことができる曲がいいという子もいれば、ちょっと難しいのに挑戦してみたいという子もいて様々です。

どちらにしても、まずは時間がたっぷりとある春休みにじっくりと取り組み、新学期がスタートする4月から7月の発表会まで計画的に進めていきたいと思っています。

 

計画を立てるということ

計画的に進めると言ってもこれは子ども任せでは難しいものがあります。
個人差はありますが、目的の日(発表会の日)までの長い期間の感覚というのは、子どもにとっては漠然としてしまいなかなか把握できないのが普通だと思います。

カレンダーを一緒に見ながら、今から発表会までどれくらいの期間があるのか、発表会までレッスンが何回あるのかなど、練習の進み具合に応じて子どもと確認し合いながらレッスンを進めていくことは大切なことです。

特に、前回の発表会で仕上がりがギリギリになってしまった子の場合はそのことを振り返り、今度は余裕をもって仕上げることができるようにという目標を決めてみたり、レッスンでカレンダーを見る回数を増やすようにしたり、練習の進み具合に注意をするようにします。

曲の仕上がりがギリギリになってしまう子は、のんびり屋さんのタイプの子がほとんどです。
そんな子には ”だるまさんがころんだ” の話をします。

「”だるまさんがころんだ” ってやったことある?」

「あるある~♪」

「あれってさ、 ”だ~るまさんが こ~ろんだ” って言って振り向くと、遠くにいた子がいきなり近くに来ててビックリすることない?」

「ある~! あれってビックリするよね。」

「ピアノの発表会も ”だるまさんがころんだ” と一緒だよ。」

「ん・・・?」

「まだまだ先だから大丈夫って思っていても、あっという間に発表会の日が来るよってこと。」

「そういうことか。発表会、だるまさんがころんだと同じだね」

「そうだよ、だから毎日少しずつでも練習していこうね」

「は~い♪」

と、この時のお返事はとても良いのですが、やはりのんびり屋さんのペースをがらりと変えてあげることはなかなか難しいことですね。
レッスンに来た時にモチベーションを上げる工夫はいつも試行錯誤です^^;

 

実際に経験してみて実感、気が付くこと

曲を決めてから目的の日(発表会の日)まで、どうして長い期間設定なのかということを理解するのは子どもにとって難しいことだと思います。

特にのんびり屋さんの子は「まだ○ヶ月あるから大丈夫~」と、とってしまいがちです。
すなわち ”発表会の日までに弾けるようにする” という解釈です。
この ”弾ける” というのはどういう状態を表すのでしょうか。

楽譜に書いてある音符が読めて、両手で ”弾ける” ようになった。
これはまだ練習の入り口にしか過ぎないのですが、のんびり屋さんの子は、この状態を ”弾ける” と考えていることが多いです。
というか、考えていると思います。

確かに発表会までに弾けるようにするという目標に向かってがんばったことには違いありません。
いつも言っていることですが、努力の度合いはみんなそれぞれです。

でも、”楽譜に書いてある音符が読めて、両手で弾けるようになった” というのを最終目標にするのではなく、”そこからさらに弾き込んで仕上げていく” ということを覚えていって欲しいと思っています。

発表会の当日、「上手く弾けるかなぁ・・・」と、緊張するのは誰でも同じですがギリギリで曲が仕上がった状態で発表会に臨んだ場合、その緊張感の種類が違うような気がします。

努力の度合いはみんなそれぞれであるということは、先ほどもお話ししました。
”その子のやれる範囲で努力する” ということが最も大切なことで、どれだけやったかということは人それぞれです。

自分のできる範囲でやれるところまでがんばったという確信があれば、緊張してもステージでは乗り越えていけます。
でも、その確信がない状態での緊張はただただドキドキするだけで、万が一ステージで上手くいかなくなったときに修正することすらできません。

厳しいことを言ってしまいましたが、これは何年も発表会を開催してきて痛感することです。

発表会という目標に向かってギリギリに弾けるようになるのではなく、ほんの少しでもいいから早い時期に弾けるようにし、発表会までの間さらに弾き込んでいくようにすると自信もついて、緊張はしても落ち着いて演奏できるのではないかと思います。

そして ”緊張したのに気持ちよく演奏できた” ”間違えそうになったけれど、立て直すことができた” などの経験をすることによって、弾き込んでいくことの重要さを実感し、それには計画立てて練習することが大切であるということを学んでいくのだと思います。

これは実際に経験して初めて実感したり気が付くことができるのであって、「そういうものなんだよ」と、言葉で説明しても通じることはありません。

なので、私は特にのんびり屋さんの子にほんの少しでも早い時期に弾けるようになってもらいたい。
この経験をしてほしい。
それにはがんばるしかない。
がんばれるように応援し続けてあげたいと思っています。

夏の発表会では何人の子が経験することができるのかな・・・
もう既に練習に入っていて、意気込みを感じる子も何人かいます。
一人でも多くの子にこの経験をしてほしいという思いをこめて、発表会までのレッスン一回一回を大切にしていきたいと思っています。

 

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