ピアノの発表会
こんにちは♪
先日、ピアノの発表会がありました。
年に2回ある発表会のうちの夏の発表会です。
今日は私が行っている発表会の内容をお話しようと思います。
発表会の開演時間と終了時間
夏の発表会は毎年地元の大きなホールを借りて開催します。
午前は、舞台担当の方と照明の調整やピアノの位置、プログラム進行の簡単な確認、写真屋さんとの打ち合わせなど。
そして、出演者のみなさんにはとっても都合が悪い時間なのですが、お昼の12:00に開演して演奏後の集合写真も含めて終了したのが16:00頃でした。
ホールを借りるのに午前・午後・夜間と時間区分があり、借りているのは午前と午後の時間帯のみ。その関係上どうしてもお昼の12:00に開演になってしまいます。
夜間も借りるといいと思うのですが、経費の問題などもあります。
午前・午後・夜間の時間区分がもう少しずれていたらいいのですが・・・
開演時間の設定についてはなんとか工夫できたらと思っています。
来年の発表会までの課題です。
プログラムの内容
プログラムの内容は2部制になっていて、第1部は連弾の演奏、第2部はソロの演奏です。
なので、生徒さんたちは発表会までに連弾の曲とソロの曲を練習します。
連弾
連弾は私と連弾したり、生徒さん同士ペアを組んだり、姉妹で組んだり、希望があれば親御さんとペアを組んだりします。
生徒さん同士や姉妹でペアを組む場合は、合わせのレッスンが必要になってくるので、お互いのレッスンの時間に行き来したりしますが、そうしてばかりいると今度はソロのレッスンの時間が少なくなってくるので連弾とソロの出来具合の様子を見ながら、通常のレッスンとは別に連弾合わせのレッスンを追加レッスンとして行ったりもします。
この子とこの子が連弾のペアを組むといいなぁと思っても、それぞれの時間に都合が合わなければレッスンができないのでペアを組むことができません。
また、曲の好みもそれぞれなので両方の生徒さんが気に入ってくれるといいのですが・・・
なかなか決まらない時もあります。
もう、そういう時は私がパツン!
と、決めてしまいます。
合わせのレッスンの時間調整や曲の好みなどの点で、連弾のペアを組むのはなかなか難しいところがあります。
今回の発表会の出演者は全部で34人。
そのうち、ペアを組めたのは9組。
その他の生徒さんは、私と連弾をしました。
ソロ
ソロの曲は、曲を決めて練習に入る時期が難しいと思います。
と、いうのは普段の練習量プラスその子の性格などによって様々だからです。
私は練習量は、多い子が良くて少ない子が良くないとは全然思いません。
前回投稿した記事でも書きましたが、音楽やピアノに対する考え、生活スタイルなど人それぞれです。
その子のできる範囲のことをこちらがよく理解して、その子に合った曲を選曲してあげればよいのです。
だから曲を渡す時期もみんなバラバラです。
例えば、ピアノの練習はほぼ毎日で、練習時間もそれなりにとっている子だったとします。
私だったら間違いなく長い期間を設定して曲を渡すと思います。
長い期間弾き続けることにより、安定した仕上がりを期待できるからです。
でも練習量が多いのですぐに弾けるようになり、そのことだけに満足してしてしまい、その曲をもっと突き詰めていきながら長い期間弾き続けることに飽きてしまう生徒さんもいるんです。
これは、小さい子に多いですが大きい子でもいます。
小さい子はまだ分かるような気がしますが、大きい子はせっかく弾けるのにもったいないなぁと思ったりします。
逆に練習の量がそれほどとれない子の場合はと言えば、練習する時間があまりとれないことを考慮して期間を長めに設定して曲を渡した場合、限られた時間の中でそれなりにコツコツと練習する子もいれば、長い期間ということに甘えてしまう子もいます。
そうすると、長い間ずっと同じ曲を抱えたままついにはイヤになってしまう場合もあり得ます。
じゃあ長い期間ということに甘えてしまうからといって、短い期間設定で曲を渡すとなると・・・
これは、分かりやすい言葉でいうと「賭け」みたいですね。
短期間で集中して仕上がればいいのですが、ちょっと怖い面もあります。
人間、ずっと同じテンションで過ごせる人なんていません。
ましてや子供はがんばれる時期があったり、ちょっとしたことでテンションが下がったりもします。
完璧にというのは難しいですが、そういったことをいろいろ考慮した上で選曲、練習期間を設定するようにしていますが、本当に難しい課題です。
演奏以外のことで子供たちに伝えること
発表会とは舞台でピアノを弾くことですが、それ以外にも身につけて欲しいことがたくさんあります。
ホールでのマナー
・演奏中の会場内では話をしないで演奏を静かに聴く。
・ホール内は走らない。
この二つはレッスンの時に必ず伝えます。
広いホールは絶対に走りたくなるし、ずっと静かにしているなんて子供たちにとってはかなり苦痛に感じることだと思います。
でも、どうして静かにしていないといけないのか、どうして走ってはいけないのかの理由をきちんと説明してあげることで子供たちは理解してくれます。
たまに話し声は聞こえてはくるものの(少々のことは仕方がないです)、毎年落ち着いた雰囲気での発表会になっています。
「苦痛だなぁ」「早く終わらないかなぁ」と、思っている子たちが大半だと思います。
でも、走って良い場所と走ってはいけない場所の区別、静かにしていないといけない場合などの判断力を身に着けていく良い機会だと思っています。
身のこなしかた
発表会では出番の5番前になったら舞台袖へ行き、並べられた椅子に座り静かに自分の出番を待ちます。
そして、アナウンスの人に名前を呼ばれたらステージへと出て行きます。
子供たちには、舞台袖で待機している時から演奏が終わって舞台袖に戻ってくるまでが自分のステージであるということを伝えています。
舞台袖からステージへの歩き方、お辞儀の仕方。
これは、連弾は楽譜を持参、ソロは暗譜で弾くので楽譜を手に持つ場合と、持たない場合の2種類練習します。
その他には、ピアノの椅子への座り方、座ってからの演奏への入り方、ピアノの椅子からの降り方など。
簡単にできそうなことなのですが、なかなか上手くいかない子が多いです。
歩き方やお辞儀の仕方などは、こうゆう機会でないと身に着けるきっかけはないと思います。
「そんなこと大きくなれば自然にできること」と思ってしまいがちですが、子どもの頃に身に着けたことが大きくなって役立っていること、ありますよね。
発表会が近づいてくると、この一連の動作の練習もレッスンの中でやるのですが、どの子も一生懸命にやっています。
そして、この練習は「いよいよ発表会が近づいてきたな」という適度な緊張感を持つ効果もあると思います。
発表会当日は、みんな素敵な身のこなしでステージを楽しんでいました♪
もちろん、演奏も・・・
発表会の意味
このように発表会では演奏することの他にもマナーや身のこなしかたなどを身につけていく機会であると思っています。
最後に、演奏のことについてについて少し。
今回の発表会の連弾のペアやソロの選曲、練習期間の設定は私自身よかったと思える点と反省すべき点など多々ありました。
でもこれについては完璧はあり得ないと思っているので、また何か新しい対策や案などが発見できたらいいなぁと思っています。
しかし、どの子もがんばって演奏していました。
子どものがんばっている姿は、いつ見ても微笑ましくていいものですね。
ピアノが上達することの一つに「人前での演奏をたくさん経験すること」と、よく言われますが本当にその通りだと思います。
自分の演奏をたくさんの人が聴いてくれる、その日のために練習を積む、努力する。
もしそれが自分の納得のいかなかった演奏に終わってしまったとすれば、どこをどうすればいいのか課題を見つけ、また勉強して次に生かしていくよう心掛ける。
とても良いことだと思います。
でもその上達ということを語る前に、「一つの目標(ピアノの発表会)に向かって、自分でできる範囲で自分なりの努力をする」ということに私は重きを置いています。
これは、子どもの成長過程においてとても大切なことだと思います。
自分で納得のできる努力ができたのであれば、きっと晴々とした気持ちになるに違いありません。
その経験は糧となって、この先ほかの面においても生かされていくでしょう。
そして、豊かな人間形成とともにいつまでも音楽を楽しんでいってほしいと願っています。
今回の発表会で子供たちはまた一回り大きく成長しました。
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